平穏な漁村“カサディス”に住む主人公は、いきなり来襲したドラゴンに宣告される。
「お前こそ、選ばれた者だ」
なぜ自分なのか?なぜ、倒さねばならないのか?
その答えは、ドラゴンが知っている…。
来襲したドラゴンは主人公の体から心臓を奪い取る。しかし、主人公は蘇る…。
竜を倒す運命を課せられた“覚者(かくしゃ)”として。
ドラゴンズドグマはplaystation3,xbox360で2012年5月24日に発売されたオープンワールドアクションゲームである。オープンワールドアクションとは所謂オブリビオン、スカイリムに代表されるような広い世界を決められた道では無く自由に動き回れるゲームを指す。
![]() スカイリムはジャンルの頂点といってもいいソフト |
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また、オープンワールドとは、単に世界を隅から隅から移動できるといった意味に加え
自由に自分の人生を生きることができる、といった意味もあるのだろうか
例えば、盗賊ギルドに所属して盗賊として人生を全うしたり、可愛いあの娘と結婚して家を買って暮らしたり、本筋となるメインクエストはもちろんあるのだが、ゴールだけを定めて、そこまでは自由にしていいですよといったものである
その点、ドラゴンズドグマは違う。
他人の家の中にある物を盗んで捕まったその後、泥棒の人生を歩むことなんてできないし、町人を殺害しても暗殺ギルドからお声がかかったりはしない。
![]() 見事1,000Gゲットだぜ! |
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初めての場所に行けば人の家だろうが城の中だろうが王様が目の前にいようとアイテムを漁る、それで捕まったりその後のプレイに重大な影響を及ぼすことは全く無い。
これはなんですか?オブリビオンなんですか?と聞かれれば違う、これはドラクエなのである。
![]() 盗賊、という職業があること自体がギャグとしか思えない |
しかし、城内で盗みをすれば捕まる、王様に殴りかかっても捕まる。まぁ、投獄されても簡単に出られる上にそのまま警備兵の前を通り過ぎても何も言われないのだが。
要はオープンワールドのエッセンスだけを上手く抽出しているのだ。
恐らくオブリビオンのような厳密なオープンワールドを多くの日本人は好まないだろうと判断してのことだと思う。
ストーリーメインの日本的RPGをオープンワールドという鍋で調理して出来上がったもの
それがドラゴンズドグマなのではないだろうか。
ドラゴンズドグマはカプコンの中でも相当な予算をかけたと言われているが
その通りグラフィックもイベントもよくできている。
![]() 上下の枠線やフレームレートの落ち具合などは努力の跡か |
![]() 何気ないクエストなどにも意外に力を入れているのが偉い |
キャラクターエディットも海外製のアレコレとは違い、日本人好みの顔を作りやすい
ブスや不細工で冒険しなくても良い。日本メーカーの安心感である。
ドラゴンズドグマを語る上に置いて外せないポーンというシステムも面白い。
![]() 外見も中身も自分で好きに設定できる |
![]() アイテムや装備品をプレゼントすることもできる |
直接フレンドを誘ってco-op(協力プレイ)、また知らない人と一緒に冒険をしたい。
そんな期待をしていた人もいるとは思う。現に自分もco-opがあれば友人とやっていただろう。
だがより多くの日本人に受けるのはこっちなのだろう
自分の分身とも言えるポーンを他人が勝手に借りることができ、勝手に評価されて帰ってくる。
そこに直接のやりとりは存在しない。フレンド登録はしたい人がすれば良い。
他人とのコミュニケーションで生まれる軋轢をなるべく避けるシステムになっている。
実に日本的だ。 ドラゴンズドグマはFPSで毎日戦場を駆け巡っている人がターゲットでは無いのだ、一人シコシコレベル上げを楽しむような我々大多数の日本人がターゲットなのだ。
![]() なんてのも自由だが、その後誰も使ってくれない孤独を知ることに |
ドラゴンズドグマは他のオープンワールド系RPGの多くが手を抜いた部分にも力を入れている。
緊張感溢れるドラゴン戦はウリの一つ 攻撃の激しさに比例してフレームレートの落ち具合も上昇 |
まずはアクション。
上級職を含む9つの職業は職業ごとにスキルが用意されており、自由にジョブチェンジをしながら物語を進めることができる。それぞれ使い勝手がかなり違い、いろいろな動きを楽しむことができて非常に面白い。
![]() 序盤から関わるメルセデスさん。彼女にはもっと光を当てても良かったのでは… |
![]() 変わった趣向もあり面白い |
それにメインクエスト
JRPGの見せ所と言うべき物だ、当然力が入っている。というかこれに力はいってなかったら困る。サブクエストもただのお使いだけに留まらず、前述したような専用のムービーが用意されているものも有るなど力を抜いていない。
ただクエストを達成するため、あちこちを旅することになるのは良いが所謂ワープゾーンといったものがほとんど存在しないのは問題だ。確かに中盤になるとワープポイントを増やすアイテムが登場するのだが、少ない。
![]() ワープアイテムの少なさは謎だ。もしやプレイ時間の嵩増しなのか |
メインのシナリオは基本的に一本道の上、セーブデータは一つ
オートセーブの為、操作ミスの後オートセーブされてしまい泣きを見る、といったことも起こりえるかもしれないのは危険だが、複数セーブにしなかったのはなるべく二周して欲しい、との開発スタッフからの気持ちなのかもしれない
それでは、総評します。
※皆、大好きな某雑誌形式でレビューします。
採点は上から順に、グラフィック、ストーリー、UI(ユーザーインターフェイス)、GAMEPLAY、の評価となります。
総合評価:A
※この後はネタバレを含みます。これからプレイ予定の方は観ないようお願いします。
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ところで、何日目の日記だろう。
六日目か、あそこに書いたことなんだけど
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『・・・わたしはアスピック。永遠の命をもつ呪われた蛇。 |
アスピックのラスト。
その時は「まさかこんなラストにはしないだろうなぁ。現に竜を倒した王様もいるし」なんて言っていたけど、、、微妙に近かったね!
![]() はた迷惑な竜を生み出していたのはこの人。しかも理由は慣習だとか |
![]() 後はよろしくー、とか言われても… |
いまいち腑に落ちないのだけど、界王は竜を生み出し人間を虐めて、その竜(世界)を打ち破ろうとする意思を持つ者を覚者として不老不死にする。そして自分のところに辿り着くのを待ち、辿り着いた時は界王の役目を譲ってリディアだっけ?神を殺せる剣とやらで殺してもらう。
じゃあなんでこんなことしなきゃならんの?界王も竜もいない方が平和でいいじゃん
という疑問には「世界はそういう風に回ってきた」って言い回しだった。
その慣習に疑問を持つことをしないのも不思議だし
もし真実ならばあっさり自殺しちゃった主人公の世界はアレで大丈夫なのか
![]() 言うことは一週目のお兄さんと同じ |
![]() 一瞬で責任放棄する覚者様。これが現代の若者か |
主人公の行動が正しいのであれば、今までの界王がしてきたことってのはただの人類虐殺になる。
偉そうに「円環の輪が~」「覚者のさだめ~」 とか言いながら、ただのアホでした。そんなオチでいいのかっ
やっぱり、、深く考えないでね!ってことなのかな
ゲーム自体はとても面白かったので良いけど、これがノベルゲーだったらやばかったね。
なにはともあれ、ネタバレ後書きもこれで終わりです。
クソ長いレビューを読んでくれた方、お疲れ様でした。
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